原発って核兵器用だったの?

石破茂氏が、16日の報道ステーションで、脱原発に反対を表明した。
その理由は、原発維持によって一年以内に核兵器が作れるため、
諸外国に対する抑止力になる、というものだった。

脱原発の世論を受けて、それを支持する発言をする政治家が増えた。
しかし経済界的には原発を維持したい訳で、政治家も何とか、
原発を維持する方向に持って行きたいのが本音なのだろう。
そこで石破さんは、国防という視点を持ち出したのだろうが、
なかなか残念発言になってしまった。

最近もまたニュースになったが、イランは、国内の核施設が
IAEA から非難されるたび、あくまで平和利用だと言う。
平和利用というのは、原発のことだったのかと今さらながら気づいた。
そうしてみると石破さんの発言は、
「日本は現在は核を平和利用していますが、一年以内に核兵器を作る用意があります」
という意味になってしまう。
そんな物騒な目的があるのなら、ますます原発などいらない。

一年以内というのは、どれくらい現実的なんだろうか。
もし万が一、そんな事態になったとしても、
国民の説得や予算の捻出や製造場所の選定で、軽く一年は経ってしまいそうだが。
技術はあるのか。それとも、すでに技術を持っているのだろうか。
確かに、ビシッと作ってくれそうな企業がありそうな気はするけれど。

原発と国防との関連を論ずるなら、原発が狙われた時の危険性も考えるべきだろう。
何も核爆弾など作らなくても、原子力発電所に、ミサイルなり、
飛行機なりを打ち込めば、大打撃を与えられる。
どこかの、いけないことを考えている人々は、
今回の事故でそんなことを知ってしまったよね。

仮に原発が抑止力になるとしても、それ以上に、大いなる弱点にも脅威にもなる。

やはり、脱原発しましょうね。