原発はエコなんです!

エコブームが起きたのはいつだったか。
エコという言葉は今ではすっかり定着した感がある。

だが私はずっと、CO2さえ出さなければエコなのか?という疑問を持っていた。
他にも環境に負荷のかかるものは数多くあるのに、それにばかり注目されすぎだ。
CO2さえ排出しなければいい、というならば、
放射性物質はいっぱい出したけど、CO2は出してないから、原発はエコなんです!」
ということになる。

実際、エコブームに乗じて、原子力発電はCO2排出量が少ないので、エコなエネルギーだと宣伝していたものだ。
今となっては、さすがに主張できないだろう。

…と思ったが、まだ電力会社のHPに、
原子力発電は発電時にCO2を出しません。新エネルギー同様、環境にやさしい
クリーンなエネルギーといえます。」(関西電力HPより)
と書いてあるを見つけてしまった。オソロシイ。

実際に排出量は少ないようだ。
火力発電は、化石燃料を輸入に頼っていること、将来の供給に不安があることや、
CO2を大量に排出することが欠点なのだ。
原発はこの欠点を補えるという話だ。

技術的なことはよくわからないが、バランスやリスク分散というのは、大事だと思う。
だから、全原発廃止とは言いにくくなる。

しかし電力会社の、原発は絶対安全だとしていた体質が大きく変わらない限り、
原発を維持していくのは、不安だ。
そしてお役所的会社の体質は簡単に変わるとは思えない。
JALがいい例だ。大事故を起こしても、体質はその後何十年も変わらなかった。

まだ、原発がクリーンだとか言ってるのは、その現れだろう。
原発は事故がなくても、放射性廃棄物を出し、設備にコストがかかり、環境負荷は高い。
一旦事故が起これば、どんな大変な事態になるのか、もはや誰もが知っている。
なのに、環境にやさしいんですって。

危険があるから、廃止するという訳ではない。
飛行機も落ちる可能性があるからといって、飛行機廃止としないのと同じだ。
それよりも、その危険性をよく認識していない人たちが指揮しているから、怖いのだ。

原発に関して、どういう立場をとるべきか迷っていた。
だが、決めた。

私は、原子力発電全面廃止を主張する。