アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、怒りを自分でコントロールするという意味だが、
難しいことだ。
アメリカでは、コントロール方法を学ぶセミナーやカウンセリングが、
学校や企業でだいぶ前から行われているという。

カッとなってついという犯罪や、児童虐待、DVなどの事件を聞くたびに、
加害者のアンガーマネジメントができていれば起きなかっただろうと残念に思う。

日本でももっと、アンガーマネジメントに積極的に取り組むべきだ。
少なくとも、怒りはコントロールするものだと広く理解してもらいたい。
コントロールが難しければ学ぶものだと考えてもらいたい。

自分も怒りのコントロールに問題を抱えている。

育児中は、子供の泣き声を聞くとどうしようもなくイライラしたものだ。
子供に手をあげてはいけないと思い、とりあえず家の外に逃げ出して
泣き声が聞こえないようにし、怒りがおさまるのを待ったことが何度もある。
一旦感情が落ち着けば、子供はかわいくて仕方なく、
抱き上げてあやすことができるのだ。

あの頃は、本当につらかった。
子供の泣き声は、お前はだめな母親だと責めている声に感じた。
何も手伝わない夫も、なんてひどい母親なんだとあきれているから、
手助けしようとしないに違いないと思い、悲しかった。
自分は子供がかわいくて仕方ないのに、怒りを感じてしまいコントロールできない。
そして身近な人にすら理解してもらえず、助けてももらえない。

幸いにも、子供に暴力を振るったことはない。

でも私は、子供を虐待してしまった人を責めることなどできない。
そして、まだアンガーマネジメントという概念が浸透していないことを悔しく思う。